2008年06月08日
Next step
先日部門長の部屋に呼び出され、入ってみると部門長と人事担当とチームボスの三人が座って待っていた
部門長が開口一番、「昇進おめでとう」と笑顔で祝福してくれた
志望業界はメーカー、志望業種はマーケティング
金融業なんて毛ほどの興味も無かった
志望動機は“友人の勧め”、投資銀行業務についての知識や理解はほぼ無し
就職活動の多くの時間を、過去を振り返ることと自らの内面と向き合うこと、そしてこれからの生き方について考えることに割いていた
そしてそれらをいかに短い時間で表現するか、自分という人間を分かってもらうかということに意識を集中し、多種多様な人(企業)の元を訪ねて回る、それが自分の就職活動だった
そんな自分に真正面から向き合い、誠意と熱意を持って求め、そして迎え入れてくれたのが今の会社だった
一年目は正に地獄のような日々
毎日3時間前後の睡眠と土日もほぼ終日出勤
とにかく時間が足りなかった
職場で発せられる言葉の半分以上が理解できず、全てを理解しながら作業を進めようとすると時間ばかり圧倒的にかかっていた
毎日重圧で胃が潰れそうになり、家に帰ると泥のように眠り、数時間後には恐怖とともに飛び起きる毎日だった
それでも歯を食いしばって必死に上司の背中を追っていた
二年目になり”言葉”を覚えると上司と話をするのが面白くなっていた
時間を見つけては上司の元を訪ねては日々の疑問を投げかけ、時に意見を述べたり提案をしたりしてディスカッションをするのが楽しかった
面白そうな仕事が見つかると色んな情報を集めては上司の元へ持っていき、自分をプロジェクトチームに入れてくれるよう頼んでいた
顔の見えないお客さんと仕事をするのに嫌気がさし、どうしたら上司が自分を客前に連れて行きたくなるかに頭を悩ませ、様々な工夫をしては客先に顔を出すようになっていった
多種多様なプロジェクトに挑戦する中で自分の道を探り、そして見つけたのが今もいる当時はたった二人だけのチームだった
ハイリスクだという多くの忠告に耳を貸しつつも就職活動以来の面接を受け、自分がチームに入れることが決まった時には身が震えるほど嬉しかった
三年目は発見と挑戦の年だった
投資銀行のアナリスト(新卒1年目〜3年目)としての仕事は大体把握していたものの、入ったチームは自分以外が全員元銀行員、仕事の内容もスタイルも投資銀行のそれとは様々な面で異なり、またしても沢山の意味不明な”言葉”に直面した
毎日が勉強の日々
それでも投資銀行のアナリストとして積み上げた苦難の二年間は決して無駄ではなく、経験の異なるチームメンバーと多くの面で仕事上のシナジー(相乗効果)を発揮することができるようになっていた
日本国内はもちろん海外のオフィス、チーム、同業他社とも仕事をする機会が格段に増え、その点でも刺激にはことかかなかった
それと出来たてほやほやのチームの会社内におけるプレゼンスを少しでも高めようと知恵を絞りオフィスを走り回ったのは、一バンカーとしての自力を高める大きな経験になったように思う
そして四年目が今だ
来月の初め頃にはアソシエイト(新卒であれば4年目〜7年目の役職)としての研修をアメリカで受け、その翌月からは対外的にもアソシエイトとして働くようになる
数年間の実務経験を経て海外でMBAを取得した人達が新たに同期に加わるので、彼らと比べても見劣りしないくらい信頼されるバンカーになろう
「この会社ではなくこの業界で一番のバンカーであり一番のチームになれ」
部門長から祝福と共にもらった言葉だ
投資銀行には三年間いるものの、今いるチームでのキャリアはまだ一年
まだまだ知識も経験も見識も足りてない
この会社で、この業界で挑戦したいこともまだまだ山のようにある
一歩一歩、足元と空、そして進む先の地平線を見据えて歩いていきたい
部門長が開口一番、「昇進おめでとう」と笑顔で祝福してくれた
志望業界はメーカー、志望業種はマーケティング
金融業なんて毛ほどの興味も無かった
志望動機は“友人の勧め”、投資銀行業務についての知識や理解はほぼ無し
就職活動の多くの時間を、過去を振り返ることと自らの内面と向き合うこと、そしてこれからの生き方について考えることに割いていた
そしてそれらをいかに短い時間で表現するか、自分という人間を分かってもらうかということに意識を集中し、多種多様な人(企業)の元を訪ねて回る、それが自分の就職活動だった
そんな自分に真正面から向き合い、誠意と熱意を持って求め、そして迎え入れてくれたのが今の会社だった
一年目は正に地獄のような日々
毎日3時間前後の睡眠と土日もほぼ終日出勤
とにかく時間が足りなかった
職場で発せられる言葉の半分以上が理解できず、全てを理解しながら作業を進めようとすると時間ばかり圧倒的にかかっていた
毎日重圧で胃が潰れそうになり、家に帰ると泥のように眠り、数時間後には恐怖とともに飛び起きる毎日だった
それでも歯を食いしばって必死に上司の背中を追っていた
二年目になり”言葉”を覚えると上司と話をするのが面白くなっていた
時間を見つけては上司の元を訪ねては日々の疑問を投げかけ、時に意見を述べたり提案をしたりしてディスカッションをするのが楽しかった
面白そうな仕事が見つかると色んな情報を集めては上司の元へ持っていき、自分をプロジェクトチームに入れてくれるよう頼んでいた
顔の見えないお客さんと仕事をするのに嫌気がさし、どうしたら上司が自分を客前に連れて行きたくなるかに頭を悩ませ、様々な工夫をしては客先に顔を出すようになっていった
多種多様なプロジェクトに挑戦する中で自分の道を探り、そして見つけたのが今もいる当時はたった二人だけのチームだった
ハイリスクだという多くの忠告に耳を貸しつつも就職活動以来の面接を受け、自分がチームに入れることが決まった時には身が震えるほど嬉しかった
三年目は発見と挑戦の年だった
投資銀行のアナリスト(新卒1年目〜3年目)としての仕事は大体把握していたものの、入ったチームは自分以外が全員元銀行員、仕事の内容もスタイルも投資銀行のそれとは様々な面で異なり、またしても沢山の意味不明な”言葉”に直面した
毎日が勉強の日々
それでも投資銀行のアナリストとして積み上げた苦難の二年間は決して無駄ではなく、経験の異なるチームメンバーと多くの面で仕事上のシナジー(相乗効果)を発揮することができるようになっていた
日本国内はもちろん海外のオフィス、チーム、同業他社とも仕事をする機会が格段に増え、その点でも刺激にはことかかなかった
それと出来たてほやほやのチームの会社内におけるプレゼンスを少しでも高めようと知恵を絞りオフィスを走り回ったのは、一バンカーとしての自力を高める大きな経験になったように思う
そして四年目が今だ
来月の初め頃にはアソシエイト(新卒であれば4年目〜7年目の役職)としての研修をアメリカで受け、その翌月からは対外的にもアソシエイトとして働くようになる
数年間の実務経験を経て海外でMBAを取得した人達が新たに同期に加わるので、彼らと比べても見劣りしないくらい信頼されるバンカーになろう
「この会社ではなくこの業界で一番のバンカーであり一番のチームになれ」
部門長から祝福と共にもらった言葉だ
投資銀行には三年間いるものの、今いるチームでのキャリアはまだ一年
まだまだ知識も経験も見識も足りてない
この会社で、この業界で挑戦したいこともまだまだ山のようにある
一歩一歩、足元と空、そして進む先の地平線を見据えて歩いていきたい
2008年06月01日
無志向性
自分がこの世に生まれてきたことの意味を見出そうとすることなく日々是淡々と生きていくことはとてつもなく難しい
積み重ねたもの
年をとってから自然に触れる機会を以前よりもずっと欲するようになった
子供の頃にも自然に触れる機会は沢山あった
望む望まないに関わらずそこにあった
そしてそれを当り前のように思っていた
年を重ねるにつれていろんな経験をしてきた
感情が溢れ出して自分でも制御できないくらいに嬉しかったことも
涙が枯れても泣き止まず腹の底が押しつぶされてしまいそうなほど悲しかったことも
そういう思いの一つ一つが心に蓄積されていって今の自分を形成してる
そうすると以前は何とも思っていなかったものに
代え難い価値があることに気付くようになった
山や森
海や空に触れることで
地球で生まれた動物であることを思い出し
この地球に自分は生かされているんだということを実感するようになる
目の前に広がり
肌で感じるその世界に
恐れと敬意を感じ
安らぎと愛情を覚えるようになった
生きているのが辛くなって消えてしまいたくなることもあれば
ほんの些細なことに安らかな幸せを感じて大事にしなきゃなと思うこともある
あぁこれが年を重ねるってことなんだなと
最近感じるようになってきた
子供の頃にも自然に触れる機会は沢山あった
望む望まないに関わらずそこにあった
そしてそれを当り前のように思っていた
年を重ねるにつれていろんな経験をしてきた
感情が溢れ出して自分でも制御できないくらいに嬉しかったことも
涙が枯れても泣き止まず腹の底が押しつぶされてしまいそうなほど悲しかったことも
そういう思いの一つ一つが心に蓄積されていって今の自分を形成してる
そうすると以前は何とも思っていなかったものに
代え難い価値があることに気付くようになった
山や森
海や空に触れることで
地球で生まれた動物であることを思い出し
この地球に自分は生かされているんだということを実感するようになる
目の前に広がり
肌で感じるその世界に
恐れと敬意を感じ
安らぎと愛情を覚えるようになった
生きているのが辛くなって消えてしまいたくなることもあれば
ほんの些細なことに安らかな幸せを感じて大事にしなきゃなと思うこともある
あぁこれが年を重ねるってことなんだなと
最近感じるようになってきた
2008年05月25日
一時停止
家族、仕事、将来
どれ一つをとっても今の自分にとっては中途半端だ
若者の強さは失うものがない故の集中力だが今の自分には優先すべきものが多すぎてどの一つにも全力投球ができていない
限られた時間をどうやって過ごすことが一番後悔をしないだろう
未来の自分は今の自分を見てどう思うのだろう
すべきことは既に終えた
あとは自分がどうしたいかだ
どれ一つをとっても今の自分にとっては中途半端だ
若者の強さは失うものがない故の集中力だが今の自分には優先すべきものが多すぎてどの一つにも全力投球ができていない
限られた時間をどうやって過ごすことが一番後悔をしないだろう
未来の自分は今の自分を見てどう思うのだろう
すべきことは既に終えた
あとは自分がどうしたいかだ
2008年04月18日
選択
問題は今何をどうするかじゃない
自分が残りの時間をどう生きたいかだ
それ次第では選択肢となりえないことが現実となりえる
どんなに些細な日常の判断でさえも
究極的には全てそこに繋る
ところが人間てやつは想像力が貧困なものだから
目先の気分や欲望によって簡単にぶれるし道を誤る
だからこそ
だからこそ
死の淵に立たされた時から
その時
その瞬間から
人生が輝き出すことだって有り得るんだ
自分が残りの時間をどう生きたいかだ
それ次第では選択肢となりえないことが現実となりえる
どんなに些細な日常の判断でさえも
究極的には全てそこに繋る
ところが人間てやつは想像力が貧困なものだから
目先の気分や欲望によって簡単にぶれるし道を誤る
だからこそ
だからこそ
死の淵に立たされた時から
その時
その瞬間から
人生が輝き出すことだって有り得るんだ
2007年11月20日
試される本質
全速力で駆け上がっていたら、いつの間にか足は空を蹴っていて、腹の底が浮き上がるような感覚を覚えた次の瞬間、光の届かぬ暗闇に向かって自由落下を始め、もがくように手を動すと、糸のように残された道に、小指だけが引っかかった
喜びにくらみ始めていたその目には、広がる谷が途方もなく深く思え、誰しもがもう駄目だと感じていた
理不尽なことは世界中に溢れている
その理不尽さに気付き、仕方ないと諦めるのではなく、過ちを正すが人の理性であり、勇気だと思う
うちの会社に理性は残されているだろうか
既成事実を打ち破るだけの勇気があるだろうか
まだ失望はしたくない
喜びにくらみ始めていたその目には、広がる谷が途方もなく深く思え、誰しもがもう駄目だと感じていた
理不尽なことは世界中に溢れている
その理不尽さに気付き、仕方ないと諦めるのではなく、過ちを正すが人の理性であり、勇気だと思う
うちの会社に理性は残されているだろうか
既成事実を打ち破るだけの勇気があるだろうか
まだ失望はしたくない
2007年11月02日
反抗期
二度目の人生をもう一度歩んでいるようだ
よちよち歩きだった赤ん坊が、言葉を覚えて話が聞けるようになり、歩き方や走り方を知り、自分の気持ちや意見を表せるようになる
世の中のいろんなことに疑問を持ち、そこらじゅうに転がっている理不尽さにぶつかる度に苛立ち、怒り、疲れているとついササクレたその棘を人に向けてしまう
社会人3年目も折り返し地点をわずかに越えて、ようやく中学生くらいまでに成長したみたい
自分の中で育つ理想と、自ずと分かる世の中の汚さに、日々葛藤し、抵抗している
あんな大人にはなりたくない、といつも思ってる
まるで子供だ
今でも、いつか世界を変えられたら、って本気で思っている
よちよち歩きだった赤ん坊が、言葉を覚えて話が聞けるようになり、歩き方や走り方を知り、自分の気持ちや意見を表せるようになる
世の中のいろんなことに疑問を持ち、そこらじゅうに転がっている理不尽さにぶつかる度に苛立ち、怒り、疲れているとついササクレたその棘を人に向けてしまう
社会人3年目も折り返し地点をわずかに越えて、ようやく中学生くらいまでに成長したみたい
自分の中で育つ理想と、自ずと分かる世の中の汚さに、日々葛藤し、抵抗している
あんな大人にはなりたくない、といつも思ってる
まるで子供だ
今でも、いつか世界を変えられたら、って本気で思っている