2007年07月10日

再生

OB訪問を受けた
忙しい中でもこの時間が大切なのは
学生と交わすその一言一言が
今立つこの場所と
今ある自分の姿が洗い出すからだ

毎日毎日せわしなく働いて
気が付くと角が取れて丸くなった想いを
記憶を頼りにもう一度削りだす
今と昔は同じ自分でないから
当時と全く同じ姿が見えてくるわけでもなく
かっこつけたり美化したり大げさにしたり広げたりしてるかもしれなくて
それでもやっぱり大切な色や形は変わらないんだなって再確認するのです

今の自分を支えるような大切なことは大抵学生の時に考え感じていた
あの時ほど毎日毎日歩いてきた足あとを振り返り
その時に刻まれた感情を頼りに自分という人間を形作ろうとし
紡いでは解け
固めては崩れ
何度も自問自答を繰り返していた
時に迷い
そして頼り
色々な人と話す中で
自分という人間はやっぱり自分でしか認識ができないことに気づき
どんなに自分という形がもやもやしたものなのかも知らずにいたことに気づかされた
少しずつ少しずつ
積んでは削り
見つめては描き
その時の
その瞬間の自分を
両手に掴もうとしていた

あの時があるから今がある
色々な言葉を重ねるなかで
ほんの少しでも感じとって欲しいのは
再生されるその経験と
確認されるその想いなんだ


nao_hiko_ at 00:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年06月21日

選択と結果

2年間のプール生活を終え、腹を括って今のチームに飛び込みました
うちのチームはメンバーが数人しかいなくて、部署の中ではまさに最小チーム
しかも他のメンバーは皆転職組みで、叩き上げは自分しかいない
1年後にはチームごとなくなっていてもおかしくないくらいの出来立てほやほやなのです

チームメンバーは皆、自分の打算的な性格が嫌になるくらい、裏表がなく優しさに溢れています
Banking (投資銀行/外資証券のことです)においては他の人が中々真似の出来ない武器を持っていて、その仕組みをいつも惜しげもなく教示してくれます
そしてこのチームは、これからのBanking businessの夢をのせて今羽ばたこうとしています (少なくとも僕はそう信じています)
このチームで飛べなかったらしょうがない
たとえ飛べなかったとしても決して後悔しないだろうし、それでも僕は自分の仕事とこの経験に誇りと自信を持てると思います

人生の重要な節目における選択で、僕は今まで一度も後悔をしていない
大学といい、会社といい、職務といい、その点においては本当に運がいいし恵まれてる
少しでも早く一人前になって、お世話になった親や社会に恩返しができるようになりたい

今はそのためにも、目の前の仕事に一生懸命取り組もう


nao_hiko_ at 15:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年06月13日

思考の放棄

お久しぶりです。皆様お元気にされているでしょうか。
僕は相変わらず忙しくやっていますが、チームに配属されてから幾つかの仕事に集中できるようになり、膨大な量の仕事をひたすらこなしてきた2年間で身につけてきたわずかな知識と働く姿勢で今日も楽しく働いています。

いいコラムがあったので紹介します。
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/nbonline.cfm?i=2007061300021cs&p=1

あと今日ニュースをつけたらスティールの代表が世界で初めての記者会見を行っていました。
今年の株主総会はまさにアクティビストの年ですね。
いろんな会社が増配要求やTOBを仕掛けられてあたふたしています。
日本の資本市場もそこに関わる日本人もまだまだ未熟なので、だからこそ世界の投資家がチャンスを見い出しているわけですが、いろんな勘違い発言や議論が出てきていて、それはそれで楽しく見ています。
一方的な感情のぶつけ合いで終わるのではなく、建設的な議論が行われて少しでも日本市場が開かれ、皆の意識が洗練されていけばいいなと思っています。

今日朝のニュースを見ていたら、スティールの会見が取り上げられていて、鳥越俊太郎氏が「欧米では会社は株主のものだけど、日本ではそこで働く社員のもので、株主はただお金を出しているだけという、日本の価値観を理解していない」とスティールを批判していました。
僕はなんとなく鳥越氏はみ○も○た氏のような勘違いではなく、割とまともな人だと思っていたのですが、彼でもやはりこのくらいの感覚なんだなと思い知りました。

この辺は日本人の認識がまだまだ甘いというか、リターンにばかり目を奪われリスクについて思考停止状態になりやすい性質がよく出ていると思います。
投資信託や仕組み預金に手を出して、大損こいてから「そんなの聞いてない!」と叫ぶ主婦とほぼ同じです。

多くの企業家にとって自社の株式上場は夢です。それは今も昔も変わらないと思います。
株式を上場することが一流の印とされ、企業家は会社が将来性を評価されるとサラリーマンをしているようじゃ考えられないほどの株式売却代金を手にすることができ、会社は株式や債券を発行することで資金調達の幅は広がり、新たな事業への投資の可能性も拡がります。

ウマい話には必ず裏がある。それでも夢を見ている人は、リスクによく目をつぶります。リスクを検証し覚悟を決めるのではなく、まさに目をつぶるのです。

なんで上場することでそんなにお金が手に入るのでしょうか。どうして株式や債券といった証券を発行するだけで、時に膨大な投資資金を賄えるほどお金を集められるのでしょうか。一体何を代償にしたらそんなことが可能なのでしょうか。
その辺を考えられない人が「会社は社員のもの」なんていう勘違いを犯してしまうのです。

株式を上場するという行為は、その会社の所有権である魂の一部ないし全部を、資本市場の参加者という悪魔に売り渡す行為と同じです。
その瞬間から、会社における最高権限者はその悪魔達が握るわけです。
彼らは会社がうまく経営されており、リターンを受け取っている時には何も言いません。
しかし経営者が改善の余地があるにも関わらず放置したり、リターン自体を出していないと然るべき措置を講じます。
それはもしかしたら経営者のすげ替えかもしれないし、社員のリストラや事業の売却、路線の変更かもしれません。
経営者や社員の意志は究極的には関係ありません。既に彼らは会社の魂をお金に換金して売り払ってしまっているのですから。
影響力としてはプロ野球の監督が球団オーナーに対して大した力を持っていないのと同じです。
会社が社員のものである状態は、株主が全員社員(+経営者)である時だけです。(=非上場)
これは世界の資本市場における厳然たるルールであると共に共通認識であり、それ以上でも以下でもありません。
嫌なら参加しなければいいのです。(サントリーや朝日新聞が株式を公開していないのは有名ですね)

先日ブルドックソースの経営陣が、スティールに対して買収防衛策を発表しました。
詳細は特に書きませんが、個人的には、その防衛策は近年まれに見るほど経営者のエゴが丸出しになっており、裏を返すと経営陣が自分の認識の甘さや阿呆加減をまるで開き直っているかのような主張を恥ずかしげもなくしている、と感じています。
世界中からお金とチャンスだけ貰っておいて、対価を支払おうとしない傲慢な姿には唖然としてしまいます。
これが思考を放棄し、リスクに目をつぶり、いざ事が起こると慌てて、必死に保身に走る日本人の姿です。

まぁ良く考えれば、これは日本の資本市場、司法制度がどれだけ成熟しているかの試金石となるのでしょうが、万が一これが株主や司法の判断の上でまかり通るようであれば、僕は日本の市場自体が、世界の資本市場から退場すべなんだろうと考えています。
その時は日本国内限定資本市場でも皆で作りましょうか♪


nao_hiko_ at 17:38|PermalinkComments(0)TrackBack(1)

2007年05月28日

生きてなんぼ


死んではだめだよ松岡さん・・・
お母さんお父さんが泣くよ
死んで喜ぶのなんてテレビ局くらいなんだから
どうにもこうにもやるせないね・・・
本当に残念です


nao_hiko_ at 19:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年05月21日

逆境

何かを得ようとするのなら、何時だって困難はやってくる
どんなに救いの無い状況だとしても、泣いたって叫んだって、変えられるものは変わるし、どうしようもないものは変わらない
神様じゃないんだから、出来ることはいつだって限られている
絶望している暇があるのなら、向けられた刃を逆手にとって、九死に一生を拾う道を探せ


nao_hiko_ at 12:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年05月10日

気迫

いろんな弁護士との交渉の場に立ってきたけど、なんでこの弁護士はこんなに頭がいいのに交渉が弱いのかと思うことが沢山あった
今振り返ってみると、要は彼ら弱い弁護士には気迫がないんだ
激しくてもいいし、静かなものでもいい
それはプライドであり、ポリシーであり、野心であり、ビューであり、自我であり、根性であり、気合でもある

本に書いてあることは時間さえかければ誰でもわかる
けれどとことん詰めた末のOpen-endedな領域で、決断をし実行に移すの(Business Judge)はいくら頭で考えたってできやしない
そこがビジネスの面白いところ

理屈では絶対にこちらが正しいのに、何故か向こうの意見ばかりが通る
きちんと主張すればいいのに、何故かできない
そんな時は大抵気迫の時点で既に圧倒されているんだ

理解のある大人よりも、我を通す子供のほうが強い時だってたくさんある
その過程がどうであれ、経済的なリターンが得られなければ、それはビジネスではないんだから


nao_hiko_ at 03:28|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2007年04月27日

勝負

思いっきりぶつかって
負ける悔しさを知っているからこそ
勝ったときに心底喜べる

負けっぱなしなんてことは絶対ない
勝つまで挑戦し続けた人が勝つんだ


nao_hiko_ at 22:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)