2007年01月
2007年01月15日
日本人として
〜金銭至上主義に取り憑かれた日本人は、マネーゲームとしての、財力にまかせた法律違反すれすれのメディア買収を、卑怯とも下品とも思わなくなってしまったのです。〜
〜アメリカの小中学校約二万校で、株式投資を教えているそうです。
〜アメリカの教育学者たちは、それを自画自賛しています。「小学生たちが新聞の経済欄に目を通すようになった」。それだけではない。「株価欄にまで目を通すようになった」「社会に目が開かれた」と言います。
英語にどういう表現があるのかは知りませんが、日本語ではこういう場合になんというかははっきりしています。「付ける薬がない」です。〜
〜人間にとって最も重要なことの多くが、論理的に説明できないということです。〜
人を殺していけない論理的な理由なんて何ひとつない。私に一時間くれれば、人を殺しても良い理由を50ぐらいは発見できます。人を殺してはいけない理由も同じくらい見つけられます。論理的というだけなら、良い理由も悪い理由もいくらでもある。
人を殺していけないのは、「駄目だから駄目」ということにつきます。「以上、終わり」です。論理ではありません。〜
〜論理は重要であるけれども、出発点を選ぶということはそれ以上に決定的なのです。〜
〜主権在民には大前提があります。それは「国民が成熟した判断をすることができる」ということです。〜しかし冷徹な事実を言ってしまうと、「国民は永遠に成熟しない」のです。〜
〜「論理的に正しい」ものがゴロゴロある中から、どれを選ぶか。その能力がその人の総合判断力です。それにはいかに適切に出発点を選択できるか、が勝負です。別の言い方をすれば「情緒力」なのです。〜
賛否両論あるでしょう。目覚めもあり、疑問もあり、笑いもありで僕にはとても刺さりました。良書です。休日一日あれば十分読めるので、皆さん是非読んでみてください。
"国家の品格"−藤原正彦
〜アメリカの小中学校約二万校で、株式投資を教えているそうです。
〜アメリカの教育学者たちは、それを自画自賛しています。「小学生たちが新聞の経済欄に目を通すようになった」。それだけではない。「株価欄にまで目を通すようになった」「社会に目が開かれた」と言います。
英語にどういう表現があるのかは知りませんが、日本語ではこういう場合になんというかははっきりしています。「付ける薬がない」です。〜
〜人間にとって最も重要なことの多くが、論理的に説明できないということです。〜
人を殺していけない論理的な理由なんて何ひとつない。私に一時間くれれば、人を殺しても良い理由を50ぐらいは発見できます。人を殺してはいけない理由も同じくらい見つけられます。論理的というだけなら、良い理由も悪い理由もいくらでもある。
人を殺していけないのは、「駄目だから駄目」ということにつきます。「以上、終わり」です。論理ではありません。〜
〜論理は重要であるけれども、出発点を選ぶということはそれ以上に決定的なのです。〜
〜主権在民には大前提があります。それは「国民が成熟した判断をすることができる」ということです。〜しかし冷徹な事実を言ってしまうと、「国民は永遠に成熟しない」のです。〜
〜「論理的に正しい」ものがゴロゴロある中から、どれを選ぶか。その能力がその人の総合判断力です。それにはいかに適切に出発点を選択できるか、が勝負です。別の言い方をすれば「情緒力」なのです。〜
賛否両論あるでしょう。目覚めもあり、疑問もあり、笑いもありで僕にはとても刺さりました。良書です。休日一日あれば十分読めるので、皆さん是非読んでみてください。
"国家の品格"−藤原正彦