シームレスフリータイム

2006年02月08日

専門領域

バンキングの専門領域とはどこにあるのか
バンカーなら誰しも一度は考えることだと思う
僕らの仕事は非常にあいまいな場所を漂っているから

僕らはお客さんと一緒に案件をこなす中で沢山の”専門家”と働く
法務関係は弁護士さん
会計処理は会計士さん
税金周りは税理士さん
先生方にもそれぞれ専門領域があって、
M&Aだけでも敵対的買収対策に強い人、クロスボーダー(国内外)案件に強い人、破綻会社の買収に強い人、ある業界にめちゃめちゃ強い人
等等

会社内的にも
発行した株を売ってくれるのはセールスさん
実際に登録、執行してくれるのはオペレーションさん
財務処理をしてくれるのはファイナンスさん
パワポ作ってくれるのはグラフィックスさん
印刷してブックにしてくれるのは印刷屋さん
等等

さてはて困ったぞ
バンカーは何を専門にしたらよいのだろう、と
1年目はまだいい
バンカーとしての共通言語をひたすら学ぶだけで精一杯だから
財務諸表の連結の仕方だったり、会社更生法の概要を学んだり、バリュエーションについての知識と実務を練習したり、税務処理についての用語を理解したり
それだけでもう日が暮れちゃう
っていうか朝が来ちゃう

でもそういう言語学習をしている時でさえ迷うことは多い
どこまで踏み込んでいいのかと
踏み込もうと思えば、先はいくらでもある
結局、最終的にお客さんに大して付加価値が提供できるかってところで落ち着くんだけど、やっぱりバンカーとして何で食ってくかってことも考えずにはいられない

作業マンで終わるのはつまんない
かといって全知全能にはなれない
さてどうしたものか

nao_hiko_ at 02:03│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by Sugiyama   2006年02月08日 09:30
投資銀行の投資銀行部門でずっと仕事をしていくと仮定した場合、うちらは投資銀行サービスの営業マンを目指して、日夜実習(あほみたいな作業)を交えながら営業に必要とされる商品知識のお勉強を数年間かけてやっているっていうのが、一つの考え方としてありえるのでは?

新卒で入っても自分で営業できないからしばらくは営業見習いとして作業に没頭してる、と。

我々の価値は究極的には「売れる」ことであり、売るものは金融ソリューション。

Investment Banker = Sales Professional of Investment Banking Services

あくまで一つの考え方だけど。
2. Posted by Paul   2006年02月12日 11:32
そう。そうなんだよ。
この世界に足を突っ込んでるうちはそれでいいの。

だけど、例えば一度ね、IBって仕事がこの世からなくなっちゃったとするじゃない
そうすると何が残るんだろ?ってことなんだよね
言ってしまうなら、転職するとして、自分の領域ってなんですかってことにきちんと答えられるのかなっていう
誰にも負けないもの、持ってますか?って(もちろんIB以外で)
そうなるとますます作業だけやってるのは意味がないんだよね
勉強しなきゃいけない
がんばって探さなきゃって思うのです
IBという仕事にも、外銀っていう場所にも寄りかからず、独立独歩できるようになりたいんだよね
あーまとまらね

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